文楽鑑賞教室に行ってきました

 日本文化学科では、日本の伝統芸能に触れるべく、毎年1~3年生を対象とした鑑賞会を実施しています。澳门葡京娱乐_葡京赌场官网【注册平台】5年度最後の鑑賞会は、2年生が対象の文楽鑑賞@シアター1010です。

 国立劇場文楽鑑賞教室の今回のプログラムは「団子売」「解説 文楽の魅力」「傾城恋飛脚 新口村の段」です。前半の「団子売」は明るくひょうきんで楽しい舞踊劇で、後半の「傾城恋飛脚 新口村の段」は罪人として追われている子と父のそして情愛を描いた重厚な作品です。文楽を初めて観る学生も多かったですが、作品性が異なる2つの演目を通して、文楽の世界を学びました。

※※ 学生の感想 ※※

  • 歌舞伎や能とはまた違い、人形そのものの表情が変わる訳では無いのに太夫の声や人形師の動かし方のおかげで多くの表現が見られ、新鮮だと感じた。人形だからこそのテンポ感、小物の凝り方、太夫の語りひとつで老若男女を使い分ける表現技法などがとても興味深かった。

 

  • 解説では「忠臣蔵」や「景清」等有名なものを例題に出してくださったことで「ここはこんな感じなんだ」と理解を深められたと思います。話の途中で、人形がくしゃみをする所や人形の歩き方や傘やヒモを物袋の動きなど、一つ一つの動作にも本物らしく見せる工夫に驚かされました。日本文化学科の授業の中でも、歴史/芸術/物語など、様々な点からも学んでいたことなので、個人でも調べていきたいと思います。

 

  • 初めて生で文楽鑑賞を見ました。テレビでは見たことがあり、日本の古い人形劇だと理解していましたが、画面で観るのと生で観るのとはやはり違うなと最初に思いました。太夫の語り方や役の演じ分け方もわかりやすく、初めてでも理解して鑑賞することができました。三味線もただメロディーをつけるためにあるわけではなく、登場人物の身分や年齢によって強弱やリズムを変化させながら三味線を弾いていて、太夫と合わさることで人物の心情や立場などがより理解しやすかったです。来年の鑑賞も楽しめたらいいなと感じました。

 

  • 初めて、文楽を観ました。『傾城恋飛脚』は実際の事件を元にした「世話物」の作品だそうです。哀しい、切ない物語で、忠兵衛と孫右衛門の再会の場面は人形に魂が宿っているようでした。それだけ、太夫の語り、抑揚や声の感じなどが見事だったと感じました。また人形を操る人が巧みだったと思います。忠兵衛、孫右衛門、梅川のそれぞれの心情が伝わってきました。