7月19日の土曜日、史学科2年生(アジア史概説(2)受講者)は
上野の東京文化会館にてオペラ『くるみ割り人形とイオランタ』を鑑賞してきました。
引率の辻明日香先生の感想をお送りします。
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『くるみ割り人形とイオランタ』はチャイコフスキーが1892年に同時上演した二つの演目を、
ウィーンのフォルクスオーパー芸術監督であるロッテ?デ?ベアが一つの物語として融合した作品です。
オペラ『イオランタ』に、バレエ『くるみ割り人形』の有名な場面が挿入されていくという斬新な試みでした。
オペラは初めて、という学生がほとんどでしたが、オーケストラボックスに驚いたり
(上から見るとかなり大きな穴でびっくり!)、演者の方々の表情の豊かさや声量の大きさに感激したり、
ホールの音響の素晴らしさに気づいたり、と皆さん楽しんだ様子でした。
アジア史の文脈でいえば、劇中に出てくる医者の名前がアラブ由来であり、
これはイスラーム医学の発達や名声と関係していることに気づいてくれたなら嬉しいです。
親に大切に保護されてきた少女が勇気を出して未知の世界に乗り出していく物語は、
20歳前後の学生さんにとって共感する部分が多かったのはと思います。